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福田 武司; 滝塚 知典; 藤田 隆明; 坂本 宜照; 鎌田 裕; 井手 俊介; 小出 芳彦; 竹永 秀信; 三浦 幸俊
Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(5A), p.A341 - A349, 2002/05
被引用回数:7 パーセンタイル:24.28(Physics, Fluids & Plasmas)核融合実験装置における定常運転では、高い自発電流成分に加えて優れた閉じ込め性能と安定性が要求されることから、内部輸送障壁が存在する下でさらにプラズマ周辺部に輸送障壁を形成し、Hモード状態を得る必要がある。しかしながら、優れた閉じ込め性能を発揮する内部輸送障壁の存在によってプラズマ周辺部に到達する加熱入力が低減し、プラズマ周辺部の密度が顕著に低下する。その結果、Hモード遷移に必要な加熱入力が既存の比例則から予測される値よりも高くなることが最近のJT-60における実験で明らかになった。一方、Hモードプラズマでは、一般に内部輸送障壁の形成に必要な加熱入力が高くなる。本論文では、Hモード遷移の鍵を握るプラズマ周辺部の密度と温度に注目して、内部輸送障壁とHモードが同時に形成・維持される条件について実験的に調べた結果を報告する。
福田 武司; 国際ITBデータベース活動グループ
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 25A, p.1349 - 1352, 2001/00
内部輸送障壁は、ブラズマの閉じ込め性能を改善するばかりでなく、高い電流駆動性能を実現することから、炉心プラズマの高性能定常化に必要不可欠と考えられている。一方、プラズマ周辺部で形成される輸送障壁は、輸送低減と安定性の向上に有効であり、精力的な研究が進められた結果、形成に必要な条件が概ね明らかになった。しかしながら、内部輸送障壁の形成条件は未だ明確でなく、近年の核融合研究における最重要課題の一つであると考えられている。これに対処するため、原研が主導して世界の11台のトカマク装置で観測されている内部輸送障壁の形成に関する実験結果を統合し、国際データベースを構築した。これを解析した結果、内部輸送障壁の形成に必要な加熱入力が磁場強度に依存しないこと、密度と内部輸送障壁の形成位置における磁場の捩れ具合に顕著な相関を持つことがわかった。講演では、その詳細を報告する。
相原 純; 石原 正博
材料, 49(10), p.1155 - 1159, 2000/10
耐熱性、強度特性に優れる炭素系複合材料は、制御棒被覆管等HTTRの炉内高温構造要素用材料として期待されるものである。炭素系複合材料の欠点は、構造設計上要求される機械的性質、熱的性質に高い異方性を示すことである。本報告は、これら要求される物性値のうち、異方性材料の熱拡散率について論じたものである。数々の熱拡散率計測法のうち、今日最も一般的な手法となりつつあるレーザーフラッシュ法について、異方性試料に対する計測法の適応性に関して解析的観点から検討した。その結果、異方性試料の熱拡散率測定にレーザーフラッシュ法を用いた場合、従来の等方性材料に対してJISで規定している熱拡散測定法の規格をそのまま適用すると、異方性の程度によっては計測誤差が30%以上生じる危険性があることを明らかにした。
水本 元治; 長谷川 和男; 横堀 仁*; 美濃 浩志*; 田中 秀樹*; 奥村 義和; 金子 義彦
LA-12205-C, p.736 - 752, 1991/11
陽子加速器を用いた放射性廃棄物消滅処理を実用化するに当って各種工学試験を行うための工学試験用加速器(ETA,1.5GeV,10mA)の開発が不可欠である。原研ではETAの本格的設計製作に先立ち、低エネルギー加速部、技術開発用加速器(BTA,10MeV,10mA)の要素技術開発を開始した。R&Dの主要なテーマは、大電流イオン源、RFQ,DTL及び高周波源である。本専門家会議では、開発計画の概要とスケジュール、検討の進んでいる各加速器要素の設計計算結果(電磁場分布、ビームダイナミックス、熱分布)イオン源要素技術開発の測定結果、高周波源の検討結果を報告する。
日野 竜太郎; 高瀬 和之; 丸山 創; 宮本 喜晟
JAERI-M 90-017, 58 Pages, 1990/02
高温工学試験研究炉用燃料体の熱設計および安全性の評価に寄与するため、大型ヘリウムガスループ(HENDEL)の燃料体スタック実証試験部(T)では、模擬燃料体カラム模型「多チャンネル試験装置」を用いて、ヘリウムガスを750Cまで加熱する中温試験を行った。本報は、模擬燃料体カラムに装荷した12本の模擬燃料棒の発熱量を不均一にした場合と、傾斜状に変化させて実機燃料体カラム内の発熱分布を模擬した場合の中温試験結果についてまとめたものである。本試験により、極端な発熱分布及び実機相当の発熱分布における流量配分特性、黒鉛ブロック内温度分布特性等が明らかとなった。
高瀬 和之; 丸山 創; 日野 竜太郎; 菱田 誠; 井沢 直樹; 田中 利幸; 下村 寛昭
JAERI-M 85-084, 41 Pages, 1985/06
多目的高温ガス実験炉(VHTR)の炉心燃料体を実寸規模で模擬した燃料体スタック実証試験部(T)では、実験炉と同等の高温高圧のHeガスの条件のもとで伝熱流動試験を実施している。本報は、燃料体スタック実証試験部のうちの1チャンネル試験装置で得られた試験結果を整理したものである。試験条件は、入口温度290~620K、入口圧力0.4~4.0MPa、流量1.0~44g/s、発熱量は90kWである。また、使用した模擬燃料棒は、軸方向に一様な発熱分布を有している。本試験の結果、模擬燃料棒の摩擦係数と熱伝達率は、レイノルズ数が2,000以上の範囲では平滑環状流路の値に比べて、それぞれ約20%、約15~60%高い値を示した。この原因としては、模擬燃料棒の表面に設置してあるスペーサ・リブが乱流促進体として有効に作用していると考えられる。